あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

PP-ピアニッシモ-操リ人形ノ輪舞・感想。

ネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。   総合得点。

約27時間。    ★★★☆☆☆☆☆☆☆。

オープニング終了時点でのキャラの印象。

綾音>久遠>美華夏>千花≧柚芭>璃宝。

全ルート終了時点でのキャラの印象。

綾音>美華夏>璃宝=柚芭>千花≧久遠。

プレイした攻略順。

千花→璃宝→柚芭(BAD先)→BAD END→久遠(BAD先)→美華夏(BAD先)→Conductor→綾音。

おすすめ攻略順。

千花→璃宝→美華夏(BAD)→BAD END→久遠(BAD先)→柚芭(BAD先)→美華夏→Conductor→綾音。

好きなシナリオ順。

綾音=Conductor>久遠≧美華夏≧柚芭>璃宝>千花>BAD END。


千花ルート。

全て終わった後の総評として書こうと思っていたがここでも書く。奏介クソすぎる!!!!自分のことにも関わらず推理は全て人任せで口を開けば毒しか吐かない、ずっと家に帰ってないのに妹の心配もあまりしない、小難しい話が出ると俺は馬鹿だからわからねえ、喧嘩とピアノと女を抱くときだけは一丁前な面構え。女性陣はどうしてあんな性格の人に恋焦がれるのか理解に苦しむ。綾音が死んだことは相当なショックを受けたが、奏介のことを考えると自業自得と言わざるをえない。

とまぁそれは置いといて・・・真相からは遠く離れたエンドだったため気になることは山積みのようにあるが、そのうちの幾つかを。

一番気になることが、久遠が過去に作ったという装置のこと。確かにそれを使えば奏介の頭痛の原因や記憶が曖昧というのにも説明がつく。仮に久遠達家族を襲ったのが清鳳会と考えると、清鳳会の長がポロッと漏らしていた実験がなんたら~というのにも話は繋がってくる。

ただ、それだと1回目の事件はともかく、借金取りをしていた際の頭痛が奏介と借金負いにしかなかったり、奏介の部屋の防音対策はピアノを弾いても隣室には聴こえないという葵の言葉がどうしても気にかかる。

そしてマスターの失踪も気にかかる。手紙を出せるということは攫われたとかではなく・・・と思いたいところだが、その手紙が本当にマスターによって書かれたものかもわからないしなんとも言えない。

そしてこのルートで語られると思われた、千花が奏介とマスターに対し不機嫌だったときのこと。寝そうになっていたところを起こされたからということだったが、普段の態度から見てどうしてもあのシーンは納得いかない。

双子が出てきたら入れ替わりを疑えは定説だが、久遠と永遠が入れ替わっていた所でこれといって何か事態が進展するということもない感じがするし、まぁ今のところ情報が少なすぎるわからないことだらけ。

・・・とりあえず千花の声を聞いてるとつよきすの佐藤さんを思い出すww

璃宝ルート。

千花ルートとそこまで変わりない終わり方。

特に新事実も見られず。

璃宝も何者かによって狙われたところをみると、清鳳会は奏介をハメようとして~ということでもないのかな?

ただそれだと何故綾音のみを殺したのかという疑問が残る。

柚芭ルート。

その後奏介と柚芭は仲良く暮らしました。めでたしめでたし。でいいんじゃないかと思えるような、なんともあっさりとしたTRUEエンドのような終わり方。

BADエンドでの柚芭がヤンデレ化していてじわじわ怖い。そして琢磨のかませ犬っぷりがもう見ていられなかった・・・琢磨はわかっていてその役を買っていたというのがわかるだけに余計に辛い。

事件の方はといえば、大まかな真相はわかったが細かいところはまだまだ謎のまま。

まず芸妓の殺傷事件、千花はマスターがナイフを突き立てたと言っていた。これが真実だとするならば何故そんなことをしたのか。清鳳会内部での自由を得るため奏介が囮に使われた?しかし実際にあの場でリフ=ラフが使われたことは確かで、それは誰の手によるもの?葵?

久遠の家から見つかったマスターが写った写真。奏介は子供が葵と思っているが、実際はマスターと葵が婚約をしてて、その子供との3人の写真では?マスターが久遠を助ける理由も検討がつかないところから考え、この子供が久遠?しかし似ていない・・・永遠?しかしそれだと何故双子の片方だけしか写っていないのか疑問が残る。

BADエンドで奏介が殺された際、明らかにマスターの声が聞こえた。現時点ではマスターが黒幕とは思えない(思いたくない)から、奏介を助けに来たが間に合わなかった時の無念な声が耳に届いたとか。

BAD END。

マスター・・・信じてたのに・・・。

となると、奏介の身を案じてマスターが動いているわけでなく、(悪にせよ正義にせよ)清鳳会を中心に動いていることがわかった。

久遠ルート。

奏介と逢禅寺のバトルはもはやギャグレベル。逢禅寺は杖をつく必要はあるのかと。初めの事件の時は奏介の声格好いいと感じたものの、相手が逢禅寺だったせいかそれも相まってものすごく笑えた。

作中何度も話されていることだが、奏介は本人が言うように決して強くなんかない。奏介には支えてくれる人がいたから自殺をしない、璃宝は支えてくれる人を見失ったから自殺した。周りの環境によってこうも取る行動が変わってくるのかと改めて実感できた。

逢禅寺商会はリフ=ラフを使い、国民の思想を操り軍にとって都合のいい世界に作り変えようとしている。そこでリフ=ラフの実験体に使われたのがたまたま奏介だった、と。ほんとうにたまたまなのかは気になるが、事件の方はもうほぼ解決してる気がするし・・・ここからなにか、カルタグラのようなどんでん返しがくるのかな?

華夏ルート。

写真の件は予想が大きく外れ、奏介の言うようにマスターと志麻子の子が葵。

マスターは当初から逢禅寺の裏を取るためわざと仲間の振りをして~という予想も外れ、単純に騙されていた。

リフ=ラフは奏介のピアノの音色によって見立てた周波数の音波を発するため奏介には効きにくく、芸妓を殺すには至らなかった。

徐々に真相が明かされていった感じだが、特にこれといった驚く展開は起きず。

Conductor。

虐められた人が自殺をする。その場合虐めた側、つまりその原因を作った加害者が悪い。拳銃で人を殺す。その場合、拳銃を作った人が悪いわけではなく、その拳銃で撃った人が悪い。

璃宝が自殺をした根本的な原因はリフ=ラフの使用によるものだが、もしも奏介が璃宝の言葉に乗って一緒に逃げていれば璃宝の死は免れた。

リフ=ラフを久遠が作ったからといってすべての責任が久遠にあるかといえばそうではなく、もちろんそれを使った人が悪い。だからといって、久遠はそうなることを予測しつつも自らの意思でリフ=ラフを作り上げた。その点でいえば久遠も同罪になる。

考えるだけ責任のなすりつけ合いになつてきて上手にまとまらなくなってくるが、人の生死は大体そんなものなのかもしれない。何がきっかけかなんか、何が要因なのかは結局本人にしかわからないことだし、虐められていた人が自殺をしたところで全てが全て加害者の責任というわけではないのかもしれないわけで。

ただひとつ、久遠の考えだけには賛同できなかった。自分で道を切り開こうとせずなんでもかんでも他人任せ。頭の回転が早いからこそ、どんな状況でも自分を安全圏に持ち込める。詳しくは語られてなかったが、もしかしたら永遠はそんなところが久遠と違っていたのかも。

綾音ルート。

何もないまま終わって開いた口が塞がらなかった。というのも、他ルートでわかっている情報しか与えられないどころかそれより少ない情報で事件は収束、琢磨や柚芭、果てはマスターまでもが空気扱い。

一番ひどいのは結局これだけの量のルートがあって、最終的な目標が全く提示されなかったこと。今となってはどのキャラでも奏介と幸せになるというストーリーだとわかるが、ラストのこのルートくらい推理モノらしくどんでん返しが欲しかった。・・・そもそも推理モノというよりミステリーの分類か。


もうなんだか途中で冷めてしまい★×3。

カルタグラのこともあり裏をかきつつ推理していたのが馬鹿らしくなった。

奏介があまりにクズすぎて話にならない。綾音が死ぬところで一気に盛り上がったが、それでもストーリーがあまりにいい加減で突拍子もなくて熱もだんだんと冷めていった。

ジャズ調なBGMやOPなんかはほんとうに素晴らしく、そこだけはこの作品に触れてよかったなーと思える点だった。