あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

水葬銀貨のイストリア感想。

多少のネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。      総合得点。

約50時間。       ★★★★★★☆☆☆☆。

OP終了時点でのキャラの印象。

夕桜>ゆるぎ>小夜>玖々里。

今作終了時点でのキャラの印象。

小夜=ゆるぎ>夕桜>玖々里。

プレイした攻略順&おすすめ攻略順。。

夕桜→ゆるぎ→玖々里→小夜。

好きなシナリオ順。

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EPISODE 01 Lonely boy終了時点での感想。

ウグイスカグラの処女作、紙の上の魔法使いをプレイしてみたいと思っていたら新作が出るとのことで迷わず購入。したのはよいけれど、誤字脱字が多いと噂を聞きつけパッチを待つこと幾星霜・・・。第一弾が出るには出たが補えきれていないということで第二弾パッチを待つものの、いつまで経っても出ないのでしびれを切らしてプレイ。

まず主人公である英士にとても共感・・・というより興味がそそられる。

学校で友達がいないにもかかわらず何故かかわいい女の子が周囲を取り巻く、という安易な設定ではなく、過去になにかしらの事件があって根暗になってしまったと予想されるからこそ、妹以外のキャラが英士に近付いてもまったく不自然にならずにすんでいる。

作品の雰囲気は暗めかもしれないがその分明るいキャラが多く、そのバランスも絶妙で非常によい。

そしてなんといっても神経衰弱、あれは燃えた。

英士が格好いいというのはもちろんのこと、どうしてあんな芸当をこなせるのかは今後のお楽しみだが・・・それはさておき自身が大好きなラノベである戯言シリーズを彷彿させるものがあり、英士が闇から光へ、その第一歩を進めただけで非常にワクワクする展開になっている。

・・・英士が好きすぎてヒロインの話にまったく触れず長々と書いてしまったが、これほど魅力溢れる主人公は久し振りだったからしょうがないww

EPISODE 02 Runa way終了時点での感想。

味方をするか裏切るか。

どこぞの格好いい主人公ならば玖々里に味方し紅葉を敵に回す行動を取ったことだろう。

助けてもらった返しきれない恩は決して忘れず、しかし別のところでうずまく紅葉に対する憎悪を爆発させたに違いない。

しかし今作の主人公である英士は苦渋の末そうはしなかった。

一見情けない主人公とも取れるが、現実問題自身が英士の立場だったなら・・・やはり英士と同じ決断を下したのではないだろうか。

玖々里に対していくら感情が芽生えているといってもそれはこの数日間の出来事なわけで、ほんとうに自らを危険に晒してまで助けるに値するのだろうか。

それとは別に、この件を機会に紅葉へ反抗。確かにそれもひとつの選択だが、それほど強い意志を持っているなら、そもそもとっくの昔に謀反を起こしていることだろう。

しかしそんな中、玖々里に対して最後の最後まで「逃げろ」と意思表示をすることはなかなか出来ることではなく、結果英士はほんとうに格好良いと思う。

悪い意味で人間味にあふれているけれど、大事なところでは芯を曲げない強さを持っている・・・あーもう英士にぞっこんですわーwwでもいずれ、取り返しのつかない誤った選択をしそうな危うさもあるけれど。

EPISODE 03 Country role終了時点での感想。

疑問に感じていたことの大部分がなんら引っ張りもせず明かされてしまい、今章の感想で予定していた「疑問をまとめてみた」が必要なくなってしまった。

次章過去話からの5章で最終章と言われてもまったく驚きがないほど濃い内容だったが、OPが流れてほんとうに驚く。

とはいってもストーリー的に駆け足というわけではなく・・・OP前は少し駆け足に感じたが、それも許容範囲で収まっていて魅力溢れる展開になっている。

気になるのはやはり宗名の死について。紅葉はもちろんのこと、英士の父親も大きくかかわっていると予想。

それに伴い紅葉は英士になにをさせたいのか。一見金持ちの道楽とも思えるが・・・そして玖々里は過去になにがあったのか。失敗作と自ら口にしていたが、英士を治癒させた力は本物ではないのか。

これらに注目しながら先へ進めていこうと思う。

・・・・・・花火部の活動を見れず仕舞いになっちゃうのかなー・・・。

EPISODE 04 Under the darkness終了時点での感想。

祖父はこれまでの人生において辛く険しい道を歩んできた。だからこそ和奏には違う道を選んでほしい。

だけど、そんな祖父に和奏は憧れを抱いた。だからこそ同じ道を歩ませればいい。

個人的には祖父と同意見で、和奏の花火に対する想いをしっかり読み取ってはいたものの、どこか若気の至りみたいに感じていた。

しかし英士は和奏の想いを真正面から受け止め、祖父共々幸せになれる道を提案した。

自身が英士に対して好感がもてるのは、ふとした時に見せる格好良さに憧れを抱いているからなのだろう。

そして裏ではなにやらごちゃごちゃと動いているようで・・・。

そういえばよくわからないのだけれど、普通の人は涙を流すことができない世界なのだろうか。昔話と現代は繋がっているとか説明あったっけかな。

EPISODE 05 Kill you終了時点での感想。

あまりにも濃密な今章。

様々な想いが交錯し火花を散らしているが、その原点は誰かを救いたいという点に収束されるから、一概に誰かを否定することができない。

正直これはたちが悪いものであり・・・ぶっちゃけこうしたストーリーでは誰かを悪と認識できればそこに不平不満をぶつけることができ、結果的に着地点を見定められるから後引きが少なくなる。しかし今作の場合、皆が正義のために戦っているが故に確固たる悪役が存在しなく、いつまでたってもモヤモヤが晴れない。

英士の父親のしたことは許せないけれど、それはゲームスタート以前の話、過去の話であるが故に悪役として決めつけるには不適合。すると確固たる標的は紅葉と紫子いうことになるが・・・なんかまだまだ裏がありそうで憎めないんだよなぁ。

とかまぁ悪役云々は置いといて、英士と宗名の話をどこまで引っ張るのかとwwそろそろ玖々里あたりに話してもいいのではなかろうか。

あと地味に気になるのがゆるぎが小夜に感じている感謝の念。小夜は知らず知らずのうちにゆるぎを助けた(?)らしいけれど、そこでもまた複雑な交錯を生み出しそうな悪寒ががが。

あと、涙はやはり普通の人は流すことができない世界っぽいなーと。昔話と繋がっているのか・・・ってそりゃそうかww

EPISODE 06 Peper tiger終了時点での感想。

語られる鳥籠事件。欺かれ絶望に打ちひしがれる英士。

なんて残酷非道な物語。前章感想で書いたことをまるっと否定するが、過去・現在関係なく恨むべきは英士の父親と紅葉と断定。

英士だけでなく自身の心もズタボロにされてしまい、なにか書く気力が残っていない。

EPISODE 07 Fishing game終了時点での感想。

ゆるぎの過去、小夜の母親、そして玖々里の過去。張られていた伏線が多く回収されていき、物語は加速していく。

「━━ハッピーエンドを約束しよう」

今作にはそんなキャッチコピーが掲げられているが、ユーザーにとっての、ではなく英士にとっての、ということだろう。

ユーザー・・・少なくとも自分にとってのハッピーエンドとはなにかを考えたとき、鳥籠事件の被害者が心から笑うことができて英士の父親は死亡。玖々里は久末から一切の身を引く形となり、紫子なんかはアメマドイから姿を消す。紅葉については不明瞭な部分が多いからなんともいえないが・・・もやもやが残ってしまうかもしれないが朱里さんと同性心中でもいいだろう。

しかしそんな甘い物語ではないことはここまでプレイし嫌でもわかってしまった。

英士の望むハッピーエンドの行く末をしっかりと見届けよう。

EPISODE 08 Which? 選択肢時点での感想。

HUNTERXHUNTERのドキドキ2択クイズを彷彿とさせる。

作中では沈黙が答えであると同時に、そのクイズの真意は「どちらを選んでも正解ではない理不尽な選択を突きつけられる、そんな日がいつ訪れてもいいよう想像しておけ」というものだった。

沈黙を禁じられた今はまさにその状況であり、選択肢に正解はないけれど選ばなくてはいけない。

優先順位をつけることは人としてやってはいけないことだと英士は言ったが、果たしてそうだろうか。誰だって心のどこかで、大切な人・・・家族や親友、恋人に、意識せずとも先番を付けてしまっているのではないだろうか。

だからこそHUNTERXHUNTERの老婆はそれを見越して想像を怠るなと示したのではないだろうか。

とか思ったりするけれど、やはりどちらを見逃すのも正解ではないのなら、沈黙・・・もしくは別の解答が正解になり得るのだろう。

初めてにして最悪の選択肢。

このままゲームを止めていてもしょうがないから、とりあえず玖々里の選択肢を選ぶことにしよう。

・・・あー忌々しいってこういうときに使うんだなーとか。

EPISODE 09 My sister(夕桜andゆるぎルート)終了時点での感想。

この書き方でいいのだろうか。

小夜や祈吏とも一応の決着はつき、今度は英士が自らの幸せをつかむ。

ここまでの物語を振り返ると決して納得できるものではないけれど、ひとつの可能性として・・・こんな未来もいいのかもしれない。

EPISODE 10 Valentine day(夕桜andゆるぎルート)終了時点での感想。

ドロケイを経て無事決着。

なんだかすごく遠回りなことしているけれど結局は英士の気持ち次第でどちらにも傾くわけで、しかもそれは周知の事実なわけで。

つまり今章は尺伸ばし・・・と言ったら聞こえが悪いけれど、(穏やか?)な日常を通してふたり(+和奏)の魅力を伝えるための今章だったのかな。

それにしても、「僕の気持ちがわからない」と散々言っておきながら、最後には「僕の気持ちは決まっていた」で選択をユーザーに任せるってどうなのww

EPISODE 11 Pure Thief(ゆるぎルート)

和奏の花火の件を交えつつようやくひとつの結末にたどり着く。

今度は英士が幸せになる番、か・・・玖々里を筆頭にもやもやが晴れることはないけれど、自分を偽ってでも幸せと言えるならこれでよかったのだろう。その嘘がいつか本当になることを願いつつ。

EPISODE 11 Lonely Girl(夕桜ルート)

「夕桜ちゃんを守りたいなら、自分自身の手で守ることだね。その程度の覚悟もなしに、女の子を好きだって誇るんじゃないよ」

これは祈吏が言った台詞だが、英士にかんしてはまさにその通りだと思う。人魚姫だの紅葉だの、そんなの関係なしに戦う力と勇気を手に入れるべき。

物語としては整合性が取れた最適な落とし所だったかもしれないけれど、紅葉の力に頼らず自立した英士の姿が見たいと思うのは贅沢なことなのだろうか・・・。

EPISODE 09 My sister(小夜and玖々里ルート)終了時点での感想。

多くの心が揺れ動く、見ごたえ溢れる濃密な今章。

特筆すべきは玖々里の考え方の変化だろう。

頑張るということはどれだけ他人のためと思っていても結局は自分のためだったりする。

例えば誰かを助けるべく努力し大成した場合、助けられた側が救われるのはもちろん、しかしその行為によって自分自身も達成感を得て優越感に浸ることになる。

つまりいくら誰かのためにと頑張ったところで自身と他人は表裏一体の関係に位置し、必ず自分にもプラスへと作用するもの。

だからこそ、どんなに惨めで格好悪くとも頑張るという行為は否定してはいけない。

・・・もちろん自身の幸せのために頑張ることはいわずもがなだろう。

安針塚先生の件は割と本気で驚いた。どこかで伏線張っていたんだろうけれど、まったく気が付かなかった・・・。

EPISODE 10 Valentine day(小夜and玖々里ルート)終了時点での感想。

祈吏との件は無事解決したが・・・。

過去はどう足掻いたって消せはしない。

EPISODE 11 Beautiful Apple(玖々里ルート)

小夜の気持ちを考えるとほんとうに辛いけれど、ゆるぎが言った通り、ふたりで最高に幸せになることこそが正解なのだろう。・・・選ばれなかった夕桜にも同じことがいえることが悲しいけれど。

というか前ふたつのルートと比べて急に雑になった気ががが。

そういえばあかりんが英士にポーカーを挑んできた時ふっと思ったけれど、もしかして夕桜ルートの祈吏がポーカーに向き合う姿勢は、宗名と楽しく遊んでいた頃を想起するシーンだったのかなと。

なんかそういった話があったような気がするけれど、「ポーカーの勝ち方を教えて」という英士の言葉しか覚えていないというww

EPISODE 11 Little Witch(小夜ルート)

・・・・・・勝負の行方は?

どちらに転ぼうとどちらも目指すんだから、突っ込んだら負けなのかな・・・。

EPISODE 09 My sister(BAD END)終了時点での感想。

こ れ は き つ い 。

こ れ は ひ ど い 。

もう、ちょっときつい&ひどいのオンパレードでなんと書いたらいいのやら・・・。

小夜を救うため算段を立てたりゆるぎを救うため神経衰弱で勝負をしたり、あの頃の英士はどこへやら・・・というかいつからこんなに変わってしまったのだろう。

当初感じた「格好良さ」が今の英士には微塵も感じられないよ・・・。

EPISODE 10 Bad Apple(小夜and玖々里ルート)終了時点での感想。

ようやく過去が明かされたわけだが・・・英士が鳥籠事件のとき何歳だったかわからないけれど、考え方が大人びすぎていて違和感。

父親のやったことの責任は家族である自分がとる、とらなくてはいけない、というのは理解できるが、単純に小夜を救う手立てが・・・物語上仕方がないとしても、少し行動的すぎやしないかと感じる。

ただそれによってこれほど壮大なストーリーが結果として生まれたわけで、作品的にはこれ以上ない落とし所と思ってしまう複雑な気分。

とにもかくにもこれまでずっと気になっていたことが明かされてすっきりした分、今後の展開が気になる。

EPISODE 11 True Tears終了時点での感想。

うーーん・・・ダレてきた、というか疲れてきたというのが本音。

ここにきて過去の話を延々と垂れ流すのはテンポが悪い。

物語はほんとうに作り込まれているのに、構成が邪魔をしていてもったいないなーと。

とりあえず各キャラの想いは痛いほど伝わった(紅葉は未だに謎だけれど)から早く物語を進めてほしい。

EPISODE 12 All Four One終了時点での感想。

ひとまず決着はついたものの、一難去ってまた一難・・・ぶっちゃけありえn(ry

あと残されているのが思いつく限り紅羽の思惑くらいなのだけれど、いったい何章まであるのだろう。

上でも書いたが、疲れてきた。いや面白いのだけれど。

枠組みはしっかりしているからこそ楽しいけれど、無駄に物語を引き伸ばしている・・・といったら失礼かもしれないが、その枠組みに100装飾すれば十分楽しめるものを200装飾しいる感じ。だからこそ読み手としては疲れてくるしダレてくる。

正直ここで投げ出したくもあるけれど、ラストが気になるというジレンマ。

EPISODE 13 Plague終了時点での感想。

「自分を犠牲にした物語に、ハッピーエンドは訪れません。終わりがよくなければ、それは素敵な物語とは言えないでしょう。自分を蔑ろにしている時点で、幸せが見えていない」

最後までプレイしてよかった。・・・よかった!!


ということで、リアルが忙しく時間がかかってしまったが無事終了。

物語は一級品だが長々としすぎて辟易する、というのが率直な感想。

もっと上手に話をまとめれば相当好きな作品になっていたことだろう。

もしかするとメーカー側もそのことに気が付いていたのかもしれないが、誤字脱字の多さをみると、そこまでやる気がなかったのかもしれない。

詰まるところ「もったいない作品」だなぁと。

BGMはどれも素晴らしかったこともあり、おまけして★×6という結果に。