あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

月に寄りそう乙女の作法 FullVoice Edition感想。

多少のネタバレあり。
あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。
プレイ時間。      総合得点。
約40時間。      ★★★★★★★★★☆。
ルナ>ユーシェ>瑞穂>湊。
今作終了時点でのキャラの印象。
ルナ>湊>ユーシェ≧瑞穂。
プレイした攻略順&おすすめ攻略順。
瑞穂→湊→ユーシェ→ルナ→衣遠兄様の華麗なる一日→BAD END。
好きなシナリオ順。
ルナ>ユーシェ>湊>瑞穂>衣遠兄様の華麗なる一日>BAD END。


OP終了時点での感想。
意外にも初のNavel
ずーーーーっと気になっていた作品のひとつ。今回全部入りのBOXが発売すると耳にし予約。 してここまでプレイしてみたが・・・おもしろすぎますはい。
物語が進むテンポと特有なノリがいい具合に混ざり合い、言葉通りクリックが止まらない。
キャラ同士の掛け合いも最高に笑えるし、主人公である朝日もほんとうにいい味を出している。
というか八千代さん以外のメイド全員やばい件wwサーシャと北斗にかんしては、登場するだけで笑えるとかもはや反則なんだがww
そしてユーシェの日本語間違い。こうした笑いの取り方は、ライターさんだけがノリノリ、しかしユーザーは冷めた目で・・・ということが多いように思うが、今作に至ってはツッコミまで完璧。
なんといっても特筆すべきはルナ様の自信の有り様。
「(ルナ様へのお仕えを)より一層励みます」という朝日の言葉に対して、「私も励む。朝日が仕えた相手を誇れるように」とノータイムでレスポンスできる感性。
入学式で衣遠の登場に面食らっている朝日の手を取り、「あの程度で怯えるな。君の主人は誰だ。私といれば問題ない。自分を捧げて私に尽くせ」と言い切れてしまう自負心。
最 高 か よ 。
このふたつのシーンは感動して思わずメモをとってしまったほど。
もうひとつ書くと、桜小路家という肩書があるためルナに言い寄ってくる人はたくさんいるが、周囲(というか屋敷に住んでいる住人)との交友関係が良好という点もポイントが高い。
特にユーシェ。あれだけ嘘の日本語を教えられ、馬鹿にされているにもかかわらず交友関係が崩れていないのは、ルナ様の人徳であり才能なのだろう。
偉そうな立ち居振る舞いや辛らつな物言いをするが、ルナ様の本質を理解すれば自然と周りに人が集まってくるのも頷ける。
なんかもう、こんなの一生付いていきますと言わざるを得ないじゃないですか。ルナ様最高。
とまぁべた褒めしたが、湊に男だとバレるシーンは違和感しかないのがいただけない。
これだけ完璧に女装をこなしているのに、どうしてここでボロが出てしまったのか。さすがに伏線とかではないだろうから、シナリオの都合上仕方なく、というのが垣間見えてしまっていてもったいないなぁと。
あと、湊は喋りすぎ。
総じて会話が多い今作ではあるものの、どうしてか湊が喋りすぎているように感じてしまう。
その原因として、個性が薄い(というか他キャラが濃すぎる)からなのかなと。会話内容が比較的まともというのは、今作において見劣りする理由になってしまうのが理由だろう。
個性が薄いといえば瑞穂も当てはまるが、他キャラと比べあまり喋らない+ユーシェとの掛け合いが気に入っている+意外に天然で面白い、ということで現状そこまで気になってはいなかったり。
・・・とりあえず続きをプレイしたいためここで締めるがひとつだけ。
早くルナ様と里想奈の会話シーンがみたいです!!!!

瑞穂ルート。
文化祭にコンクール。題材は申し分なく思うが、とにもかくにも展開が早くてとっちらかっているように思えてしまう。
これは好みの問題なのかもしれないが、ひとつの目標に向けてじっくりと下準備を行い、そうした中で本番を迎える。その中で友情や愛情が芽生え・・・という、オーソドックスな展開がよかったなぁと。
そんな考えを持っているからか、衣遠に正体がバレた直後に瑞穂と偶然にも出会ってしまうシーンからラストにかけて、多少展開が早く感じもしたがほんとうに素晴らしかった。
あと、意外にも北斗が真面目で驚いた。なんかもっとぶっ飛んだキャラかと・・・いや十分おかしいが、おかしいのは育ちだけだったという話。
というか瑞穂がアイドル好きってさも当然な感じで話が進んでいたが、どこかで公言してたっけかなぁと思ったり。
とりあえず次は湊ルート。というか、七愛は湊の様子から、朝日が男だとは気が付かなかったのだろうかというww
朝日の女装バレが個別に入ってからというのは驚いた。ということは、これから数パターンのシリアスが待ち受けているということで・・・純粋に楽しみですはい。

湊ルート。
好感度が低かった湊だが、ルートが終わる頃にはわりと好きになっていた。やはり喋り過ぎだと思う反面、こうでなくちゃ湊じゃないと自然と思うように。
七愛については瑞穂ルートでも感じたが、あれほど湊を慕っているのに朝日の正体には一切気が付かないのなーって。まぁ夢にも思わないかww賛否両論激しそうなキャラだけど、個人的には結構好き。
シナリオ面は服飾関係から大分逸脱していた。とはいえ、しっかりと順序だった展開でわかりやすく、とっつきやすかった。
しかしまぁ、物事があまりに順調に行き過ぎていて、「金持ちすげぇ」という感想になってしまったのがいただけない。お金の力を借りてないのってメイド喫茶だけじゃなかろうか。二人で困難を乗り切る、みたいな展開もほしかった。
願わくば、湊の実家での暮らしをもっとゆっくり見たかった。地元の友達や父親なんかの立ち絵も準備して、少し滋賀県の都会に遊びに出かけたり、遊星と父親ふたりきりの会話等々・・・学園では負の話題が多かっただけに、湊というキャラを活かして、「正」の方面をもっと見たかったというのが本音。

ユーシェルート。
これこそ求めていたオーソドックス。
見どころが3~4箇所用意されていて、最後まで全く飽きずにプレイ。
ユーシェの内面を大分理解できる作りになっていたため、感情移入がしやすかった。
プレイ当初こそルナ様の資質でユーシェとの友情が成り立っていると思っていたがまっっったく違うのな。
・・・ネタバレになるから多くは書かないが、ルナの絵を先生に見せたときのようなショッキングな事件が起こったら、嫉妬や妬みといった感情がうずまき、今後上手に付き合えなくなるものだと思う。
それを今のような形で、宿敵にみるのではなく良きライバルとして交友を深める。これはまさしくユーシェの美徳のひとつだよなぁと。
あと、今作は複数のライターさんで書かれたせいか、衣遠の性格に統一性がないのが気にかかる。・・・性格というと少し語弊があるのかな、どこまで首を突っ込んでくるかということ。
前ふたつのルートは、終わり方を鑑みるに相当優しかったのではないかなと。自身がイメージする衣遠は今ルートがわりとしっくりくるものだった。
それにしてもサーシャと衣遠の関係には驚いた。学院創設の話もどこかで描かれるのだろうか。
なにはともあれ残すは一番楽しみにしていたルナ様ルートのみ。楽しみすぎる。
そういえばラストはまったく逆の展開になると予想していたのは正直すまんかったですはい愛が足りてませんでした猛省しますあとですのですわ言っていたほうが好みなのはまた違うお話。

ルナルート。
なにこれ完璧。
最高に感動した。

衣遠兄様の華麗なる一日。
衣遠のキャラが少しだけ掴めた気がする。
どうにも好きにはなれそうもないが。
少し気になることがあるから、今作が終わった暁にはプロローグをもう一度プレイしてみようと思う。

BADEND。
続く。


ということで終了。アフターストーリーは次作後にプレイ推奨と目にしたため未プレイ。
おもしろすぎて寝る間も惜しんでプレイしてもうた。
特にルナ様のルート、あれは反則ですよ。
全体的にみて、昔のゲームにありがちな、個別に入ったら他キャラはほぼ登場しなくなるとかだったらどうしようと考えていたのが懐かしい、完全に杞憂でほんとうによかった。
服飾については、知識がない自分でもわかりやすく用語を解説してもらえて丁寧な作りになっていた。がしかし、一枚絵でもう少し色々な衣装を見せてほしかったなと。
キャラごとに用意されたBGMの素晴らしさやストーリーが明確でわかりやすくおもしろい、個性的なキャラの面々等、総合して★×9という結果に。
あと一歩・・・複数のシナリオライターで描かれたということで、瑞穂と奏のルートも、せめてユーシェくらいの出来ならばよかったなぁと思う。
それにしてもほんとうに面白かった。続編が楽しみでならない。
・・・そういえば、フルボイスエディションなのに朝日の声をオフにしてすいません。