多少のネタバレあり。
あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。
プレイ時間。 総合得点。
約25時間。 ★★★★★★★☆☆☆。
今作終了時点でのキャラの印象。
希未>かな恵>樋口>ひかる>あゆみ>由梨子>美玖>三重野。
好きなシナリオ順。
01>07>06>04>03>02>05。
Story:01 のぞみ。
ねこねこソフト、20周年ねこコンプ六作目のラムネ。
なぜ麻雀が収録されていないんだ!!というのはおいといて・・・素晴らしいの一言です。
藤宮アプリさんの絵が好きで、ずーーーーーーっと気になっていた作品。しかし、しかしだ・・・・その昔、某店にてサナララが格安で大量に売られているのを目にして、もしや地雷なのではと手が出なかった。
そ の と き の 自 分 を 殴 っ て や り た い 。
と思えるほど素晴らしい作品。
形式は120円の春と同じ、短編で構成される物語。それだけでも読みやすくて好印象だが、ストーリーがほんとうに、ほんっっっっっとうに素晴らしい!!!!(3回目)あーもうねこねこソフトさん大好きです一生ついていきます。
というか今から断言しておくが、今作にえっちシーンは不要です。蛇足です、無理やり感半端ないです。
自分だったらなにを願う、もしくは願ったんだろうなってことをずっと考えながらプレイしていた。もちろん答えは出ていないのだがただひとつ、主人公である和也、イケメンすぎです。同じ立場だったら、すべてを投げ売ってまで同じこと願えるかなーと考えるのも醍醐味のひとつだよなって。
Story:02 Sweet days,Sour days。
各章ごとにまったく違う物語が紡がれると思っていたため驚いた。もちろんこれはこれで大いにありです。ありというか素晴らしいです。ありがとう。
今回はその素晴らしい設定にループというおまけ付き。今ブログにて何度も書いているが、無類のループ好きだったりするからこれはたまらん・・・と思ったが、なんだかなーって。
うまく言葉にできないのだけれど、あゆみの感情をもう少し覗かせてもよかったのではないだろうか。主人公である雄司の感情の機微はすごく読み取れたししっかりと感情移入もできた。ただしかし、恋愛はふたりでするものであって、あゆみの気持ちも重要なわけで。
あゆみは雄司のことをいつから意識し始めたのか、パティシエが運命の人云々(そこまではいってないかな?)言っていたのは本気なのか、そして雄司へ恋心を抱いたのはいつなのか。すべて予想はつくけれど、想像でしかないのよね。
そんな難しい話でもなく、たとえば髪飾りをプレゼントしてもらったとき。照れながら、「あ、ありがと」みたいな言葉だけでもユーザーは、少なくとも自分は色々と腑に落ちるところがあるわけです。
つまりは雄司を幼なじみの対象として以外にも多少なりとも恋心を抱いているのかいないのか、その重要な箇所が最後までわからなかったんよね。ループしているうちに恋に落ちる、だったら納得。しかし恋愛感情を抱いているのか予想でしかわからない状態でただただループだけしてももやもやが残る。明言はしなくてもちょっとしたしぐさや言動で表現してほしかった。
・・・あーもう、ループ話になると辛口になってしょうがない。すごくいい話だったのは間違いない。それでいいではないか。
Story:03 センチメンタル・アマレット・ネガティブ。
いつかくるだろうと思っていた死生観漂う物語。
どうもこれ系苦手なんよなぁ・・・まぁサイドストーリーで泣きましたけど。えぇ泣きました、反則ですよあんなの。
というか高畑くん格好よすぎ。自分の願いが決められないからって次の人に回すって、自分なんかが10回転生しても思いつかないレベルですよ。
なぜだか最後まで三重野さんを好きになれなかったし本編はあまり肌に合わなかったけど、それでもサイドストーリーはほんとうに素晴らしかった。
・・・前回長くなってしまったので今回は短めに。
Story:04 Summer Holiday。
なにこのいい話。
前の章と若干被るところはあったものの、徐々に心が変化していく様子は読んでいてとても心地が良い。
主人公のことはしっかりと描かれていたように思うけれど、由梨子はお試しの願いで何故あんなことを望んだのか言及されたってけか・・・親が原因?もしかしたら読み飛ばしているだけかもしれないけれど、どうでもいい小さな願いではないのだから、もっと心象に残るようにしてほしかった。
というかお試しの願いってこんなに大きなことまで受理されるんだと驚いた。一週間という限定的なものだからある程度の融通は効くよう設定されているのかな?
あと、「サナララ」というタイトルの意味もここでしっかりと回収。てっきり各章に絡めてくるものと勝手に思っていたから拍子抜け感は否めない。
ただやはりラストの記憶を失ってからの展開ですべてもっていかれた身としては、「サナララ」という言葉の重要性を理解してしまった身としては、もちろん否定なんてできるはずもなく。
そういえばあの絵にはサインである、「YY」を入れてもらいたかった。昔は矢神由梨子という意味で、でも今は洋一と由梨子という意味で。これまたおまけシナリオであるものだと信じていたため裏切られる結果に。いや勝手に期待するのがいけないのだけどさww
Story:05 魔法少女ヒグチ。
「俺が一緒に居たいのは、魔法に頼り切りの魔法少女じゃない。ただの頑張っている女の子だった」
名言すぎる。沢野くんイケメンすぎてもう。
ねこねこソフトの作品は基本的にいい性格の女の子ばかりだから、主人公が重要だと思っている。これがどこかの作品よろしく駄目主人公なら感動するものもしない、というかむしろ感動する話にすらならない気がする。
スタッフもそこは理解しているのか、これまでにプレイしてきた中でそういった主人公はいなかった。だからこそねこねこソフトさん大好きです。大好きだー!!
特に今回の沢野くんは、今作に限っていうと何故かしら一番好感が持てた。ハトに毎朝ご飯をあげたり助けたり・・・今思い返せばそれくらいしかしてない気もするがwwでもやはり最後の願い、あんなの普通は思いつかないし頼めませんって。
樋口は性格とか好きだけど、いかんせん声が合っていない気がして最後まで馴染めなかった・・・いやもちろん青山ゆかりさんは大好きなんだけど、いわゆるキャストミスだったんじゃないかなと。
とはいえ相変わらずすごくいいお話だったし、というかこれをおまけシナリオにするのはもったいないなと思ったり。
Story:06 のぞみかなえ。
なにこのいい話Part2。
最初の話の前日譚とまではいかないものの、こうした繋がりは大好物です。
先にも書いたように死生観漂う系はあまり好きではないのだけれど、今作のテーマ的にそういう話が作りやすいのかな。
特に、という話ではあるが、死が目前に迫っている人からすると、健全な人が生を諦めるというのは決してあってはならないこと。生きてこその人生。長い人生辛いことばかりじゃない。山があれば谷もある。よく使われている言葉だけれど、それを再認識できる物語だった。
美玖ちゃんの登場シーンはかなり驚くものの、蓋を開ければめっちゃいい娘。だけど説明的な口調は少し気になった。ライターさんの癖とかなのかな?
そしてかな恵ちゃん、かなーり好き。こういう人を大人っていうんだなーと思ったり。
Story:07 神のシステムに挑む者。
なにこのいい話Part3。
最初の方でオチは読めちゃったりもしたけどこの話ほんとうに好き。
今回も例に漏れず主人公格好ええわー。なにあの本お願い、惚れてまうやろーーーーーー!!!!しかも、会社で役職についているにもかかわらず辞職して自分の夢を追いかける・・・もしかしたらねこねこソフト史上一番好きな主人公かもしらん。
恋愛方面も感情の機微を描くのがほんとうに上手よなーと。徐々に変化していく心情をここまでユーザーに伝えられる文章ってなかなかに描けないものだと思いますよほんと。
それに加えてお願いシステムの構造を紐解く、これを最後に持ってくるのも非常に好感が持てる。
いやはや、最後に素晴らしい物語で締めくくってくれました。ありがとう!!
ということで全ルート終了。
といっても一本道だったのだがww
最初は120円の春同様、1章毎の個別ストーリーかと思ったが、設定がすべて一緒で更には繋がりがあるとは思わなかった。
正直にいってしまうと途中飽食気味だったりもしたが、まぁ終わりよければなんとやら。非常に楽しむことができた。
ヒロインがどうも好みと外れていた点や、折角ならもう少し繋がりを見せてほしかった等々、いろいろ考え★×7という結果に。あ、そういえばえっちシーンは今作には完全に不要でした。
・・・リアルがなにかと忙しく、終了までに多少時間がかかってしまった。かかってしまったのだが、結局最初に書いた、「自分だったらなにを願う、もしくは願ったんだろう」という疑問の答えは出せずじまい。・・・いやひとつだけ、今後死ぬまでの間に襲い来る、様々な不安を軽減してほしいと願うかも。まぁパッと思いついただけだし、その時その状況によって願いは変わるものだから一概には言えないが。そして、この物語をプレイしてそんな自分勝手な願いでいいのかと思ったりもするわけでww
そういえば「春風」はずるいですって、この曲聴くだけで涙腺緩むようになってしまったww
・・・藤宮アプリさんのイラスト、最高でした。へちょ絵も最高でした。