あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

生命のスペア I was born for you感想。

多少のネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。      総合得点。

約10時間。       ★★★★☆☆☆☆☆☆。


OP終了時点での感想。

できない私が、くり返す。はあまり肌に合わなかったが、今作品はあかべぇだし低価格だしストーリー重視っぽいしでプレイしてもいいかなーということで気軽に購入。したのだが・・・テーマが重い。主人公である竜次にも重い過去、そして現在抱えている問題があるわけで・・・あぁ重い。

HUNTERXHUNTERにあったドキドキ2択クイズを思い出す。

崖から恋人と母親が落ちそうになっていて助けられるのは片方のみ。どちらを助ける?

答えは沈黙。どちらを選んでも絶対に正解にはなりえない。ただし、ほんとうにそういう場面に出くわした時どうするのか、というのがクイズの趣旨。

そんなことを思いつつ、重いのだけど先が気になる。果たしてどのような落としどころを見出すのか。

初シーン後朝帰りまでの感想。

いわゆる1つの・・・萌え要素

竜次が桜紋病だということを恵璃が知っていることに驚いた。恐らくどこか読み落としたんだろうけれど、どのタイミングで伝えるのか、またはバレるのかと期待していた自分が馬鹿みたいだww

ここまで登場人物みんな・・・主人公の両親以外は情味溢れる温かい人柄を全面的に押し出していて、だからこそ恵璃の両親が最終的にどのような判断をするのか気になるところ。

また、竜次と恵璃がほんとうの恋人になったからこそ訪れる心情の変化を今後上手に表現できていればいいなーと。

そんな期待を込めつつ先へ進める。

恵璃誕生日当日前までの感想。

あまりにローペースに進んでいく物語。これから加速するだろうことを考えても・・・これほどまでに夙川家の団欒風景や恵璃とのイチャラブを描く必要性はあるのだろうか。感情移入はとうの昔にできていた分食傷気味に。

それにしても考えれば考えるほどほんとうに難しいテーマで、例えば物語の終盤で、「桜紋病の治療方が見つかりました、これでめでたしハッピーエンド」となってしまうとプレイヤーからはご都合主義と批難され、璃亜が恵璃に心臓を渡すと結局その展開かと呆れられ・・・。

結局のところハッピーエンドを望んではいるけれど、恵璃と璃亜、もちろん竜次も生きていてほしいと思うのだけれど・・・そもそも前提が間違っているのだろうか。ハッピーエンドとは、バッドエンドとはなんなのか。

竜次退院までの感想。

そうそう、こういうのが見たかったんだよ!!

と思うと同時に重大な勘違いをしていた。

竜次も恵璃も璃亜に生きてほしいと願っている、つまりは恵璃が死んでもいいと思っている?とずっと不思議だったのだが・・・自分は馬鹿かと。

作中何度も出てきているように、そもそも璃亜の「スペア」という認識そのものが間違いであり、桜紋病が不治の病であるのなら恵璃が死ぬのは運命ということになる。

元を正せば璃亜の父母が招いた結果なのだが、こればかりは後の祭り。父母を今更責めたってなにも始まらないわけで。

突き放した言い方になってしまうが、「収まるところに収まらなければならない」わけで、ハッピーエンドバッドエンド云々ではないのだなと。

そんなあたり前のことを今更ながらに気付かされたり。


最後まで突っ走ってしまい、途中で感想を書きそびれてしまった。

泣きゲーというより鬱ゲーといった方が正確かもしれない。

「生命のスペア」

タイトルにもなっているように、紛れも無く今作品は璃亜が主役だったりする。それは今を生きる者が主役であることと同時に、副題の「I was born for you=私はあなたのために生まれました」・・・つまりこれは璃亜のことではなく竜次と恵璃を表しているのではないだろうか。そう考えるとしっくりとくる。

想像以上に重く苦しい展開は、正直途中で投げ出してしまいそうになったが、最後までプレイして・・・アフターの璃亜を見て「最後までプレイして本当によかった」と心の底から思うことができた。

「神様、私の願いを聞いてください。病気を治してほしい、なんて贅沢なことは言いません。死ぬまでの残り少ない時間、私たちの痛みを消してください。前と同じような、普通どおりの生活を送らせてください」