あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

見上げてごらん、夜空の星を感想。

多少のネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。      総合得点。

約65時間。       ★★★★★★★★☆☆。

オープニング終了時点のキャラの印象。

織姫≧沙夜>ころな>ひかり。

本編終了時点でのキャラの印象。

沙夜≧織姫>ひかり≧ころな。

プレイした攻略順&おすすめ攻略順。

織姫→ころな→沙夜→ひかり。

好きなシナリオ順。

ひかり>沙夜>織姫>ころな。


テーマ曲終了時点での感想。

今作の印象を一言で表現すると雰囲気ゲー。と言ってしまったら元も子もないかもしれないが・・・。

体験版未プレイで前情報一切なし。そんな自分が勝手に思い描いていたのは、「ひょんなことをきっかけに主人公が天文に興味を持ち始め、プレイヤーと共に天体観測の素晴らしさを共感していく」というもの。ところが蓋を開ければ元々星が好きなキャラが集まっていて・・・。

それならそれでいいのだが、あまり星には詳しくないプレイヤー(自分のこと)が置いてけぼりにされそうな感じで、というかもはやそのきらいがある。しかし雰囲気がいいのはまざまざと伝わってくる。つまるところ雰囲気ゲー、みたいな・・・。

まぁまだ始まったばかり、こんなとこでグダグダ言っても仕方がないのでプレイあるのみ。

全ルートを攻略し終えた後、実際に星が見たくなっていれば十二分に楽しんだ証拠であり、かつ今作を好きである証になるだろう。

幼少期時代(アルビレオ観測)の感想。

なにこれ楽しい。

前に好き放題書いたけれど、今なら言える・・・雰囲気ゲーなんて言ってごめんなさいと!!

懇切丁寧に星の位置なんかを説明してくれて、天体観測の魅力がこれでもかってほどに伝わってくる。それと同時にキャラの位置付けも明確にしていき、青年期への期待をふくらませる構成とテキスト。これでわくわくしないなんて言ったら嘘になる。

というかもうずっと幼少期のまま話を進行してもらいたいくらいに楽しかったのだけれど、これからどう展開していくか、ひかりがいなくなった理由も含めて気になるところ。

・・・感想を書くにはもう少し進んでからの方がよかったが、とりあえずこの気持ちをとりとめもない文章ではあるが残しておきたく思ったので。

オープニング終了時点での感想。

主人公に感情移入しづらい、といえばいいのだろうか。

幼少期時代、星に対して新鮮さを感じていたときは前述したとおりわくわくした。しかし、(4年というブランクはあるものの)長い期間でまともな知識を得て星を観ることが日常的になるり、そこから先の悩みとなってしまうと、いくら説明されようが途端に想像に難いものとなってしまう。

構成はしっかり考えて作られているのかもしれないが、やはり幼少期時代と現在を交互に見せるのではなく、多少無理をしてでも時系列に沿って進めていく方がよかった気がする。

キャラは掴みどころなくふわふわしている印象を受けるが、これからキャラの掘り下げには更に力を入るのだろうし、プレイ中に慣れる・・・ことを信じて。

織姫ルート。

織姫かわいすぎわろた。

オープニング終了時点でも相当にかわいいと感じていたが、今ルートをクリアして更に・・・なんかもう完璧というかドストライクというか。人気投票で6位なのが不思議でたまらない。

対してシナリオの方は多少不安定。「クリスマスイブに観測会」「プラネタリウム」「旅行」と見所は充実しているが、そのどれを取っても正直面白みに欠けるものがある。

これら3つのイベントにかかわらずなのだが、今ルートで誰かが言っていた、「準備をしているときが一番楽しい」という言葉。一番かどうかはさておいて、準備期間の描写が圧倒的に足りなく、どのイベントが幕を開けても終始置いてけぼりをくらっている感じが否めない。

だからこそ織姫卒業式後の吉岡さんとのやり取りは、ふたりがどういった関係なのか予めしっかりとわかっていた分感動的な作りになっていた。

あと、どうしても納得いかなかったのは、織姫の家に暁斗が遊びに行かなかったこと。・・・母親の件も含めてFDに期待。

・・・今度プラネタリウム見に行ってこよう。

ころなルート。

最後にはすべて一本の線で結ばれたものの、どうも煮え切らないストーリーだった気がする。

ふっと湧いてきたもをに夢中になるのは現実でもままあることだけれど、こうした一連の流れでみるとどうしても唐突というかなんというか、題材も電波観測という自分にまったく知識がないというのも相まって、「ころなは心の底から感動したり楽しんだりしてる?」と・・・頭では「ころなが嫌いなはずがない」というのは百も承知なのについ突っ込みたくなってしまう。

というのも、電波観測という題材が悪いというのではなく、今ルートを通して自分の心に響かなかったというのが主な原因だったりする。晴れた日に夜空を見上げれば星が見えるとい馴染みあることとは違い、それでなくとも星の知識が疎い自分にとって電波観測というものは少々ハードルが高かったというだけの話。

次は沙夜ルートだが、ころなとの関係がどうなっていくのか、また、沙夜が告白した時期なんかに多少不思議に思うところがあったりでそこのところも含めて楽しみたい。

ひかりの引っ越しまでの感想。

・・・少し書いとこうかなと。

ころなルートで感じた、沙夜の過去への違和感が一気に払拭されて気分すっきり、とはいかず・・・ひかりルートがメインのはずなのに、ひかりルートを選びたくないという矛盾発生。・・・だって沙夜泣くじゃん。だって沙夜泣くじゃん!!!!

どうせあれでしょ、「私だって沙夜に負けないくらい暁斗のこと好きだもん」とかなんとか言ってくるパターンなんでしょ沙夜はいい子だからそれすらをも許しちゃうんでしょもうやだ沙夜だけでいい(断言)

もちろんひかりが嫌いなわけでもなんでもなく、ただ単純に沙夜が(ry

沙夜ルート。

リアルが忙しく途切れ途切れになったがようやく攻略。

思うに今ルートは沙夜の成長物語だった・・・気がする。ラブレターを渡すのをひかりに頼んだり、暁斗と再び話すきっかけとなったのは叔父の件(正確に言うなら武一だが)、先生を目指すきっかけを作ったのは美晴先生と暁斗とひかりが始めた天体観測だし、etc...。

人はひとりでは生きていけないし、誰かからなにかしらの影響を必ず受けるもの。そんな当たり前のことではあるのだが、プレイ中沙夜を見ているとそのふたつがあまりに成り立ってしまうように思う。

ただふたつ、沙夜が自分の意志で続けていたもの。それは5年間にも及ぶ星空の記録と暁斗への想い。

エピローグにて、星は好きかどうかわからないと言っていたが、第三者視点の自分からしても沙夜はまごうことなく大好きである。ただ、沙夜自ら「星が好き」と断言できない理由は、恐らく暁斗とひかりの影響で星に触れ、いつしか3人で星を観る行為が好きになったからだろう。

だからこそエピローグで先生になっているのを見た時は泣いた。もうね、号泣した。人に物を教える立場になるということ、それはしっかり自分を「持っている」ことであり、それと同時に生徒たちの未来を預かるということ。今ルートの落とし所はどうなるのかと不安に思ったりしていたが、まったくの杞憂で一安心。

そういうことを考えてプレイしていたからか、多少ダレるような展開が気になったが・・・非常に質の高い物語だった。

ひかりルート。

ただ一言。

「見上げてごらん、夜空の星を」


多少時間はかかったが全ルート終了。

今作を買ったきっかけは、タイトルに一目惚れしたというあまりにも単純な理由というかなんというか、言ってみればなにも考えていないのと同じなのかもしれない。

その「なんとなく」がきっかけで、ころなみたいに夢中になれたり好きになれたりすることはたくさんあるけれど、この作品もその中のひとつに含まれたことを心より嬉しく思う。

「全ルートを攻略し終えた後、実際に星が見たくなっていれば十二分に楽しんだ証拠であり、かつ今作を好きである証になるだろう」

冒頭に自分で書いた文章だが、最近では夜空に浮かぶ星を観るのは日課となり、更にはプラネタリウム巡りもしたいと考えるくらいに影響を受けている。

子どもの頃はたまに星を観ていた記憶こそあるが、今となっては携帯片手に夜道を歩くのは当たり前。星のことなんてまったく頭になかった自分がうらめしく思う。ただそれと同時に、「今作を通してそれに気が付かせてくれたこと、こんなにも夢中になれそうなことがこれほど近くにあったこと」を今知ることができてほんとうによかったと、心の底から思ったりするわけで。

全体を通して多少順当すぎる展開もあったが、時間を忘れて楽しめる作品になっていた。

FDにも期待。