あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

蒼の彼方のフォーリズム感想。

多少のネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。      総合得点。

約65時間。       ★★★★★★☆☆☆☆。

第一話終了時点のキャラの印象。

莉佳>みさき≧明日香>真白。

本編終了時点でのキャラの印象。

真白>莉佳>明日香>みさき。

プレイした攻略順&おすすめ攻略順。

真白→莉佳→みさき→明日香。

好きなシナリオ順。

みさき>明日香>真白>莉佳。


第一話「飛び方を、教えてください」

空を飛ぶことは昔(といっても小さい頃から高校生まで)強い憧れを抱いていて、よく友達と話したりもしたなーと。ただ最近は日々の忙しさというか現実しか見なくなったというか、空を見上げることすらなくなってしまった。

そんな自分が、「空を飛んでみたいなー」と再び感じられるかどうか。それこそが今作品を好きになるか嫌いになるかの分かれ目のように思う。

プレイ前はなんとなく敷居が高く感じていたが、フライングサーカスやグラシュの説明も今後しっかりとされそうで一安心。

それにしても次回予告は驚いた。ふつうにアニメだなこれww

第二話「空の上のサーカス」

フライングサーカスの設定練りすぎワロタwwwwちゃんとしたスポーツみたいだし事細かなルール説明も必要だろうけれど多少飽食気味に。でもここさえ乗り越えれば楽しくなる気配があるし、今はいわば修行の時かな。

徐々に感じ始めたことだが、主人公が過去にフライングサーカスを諦めざる負えない事情が~ってのを抜きにして、あまりに特徴がないのがいただけない。もう少し個性的なキャラにした方がメインキャラとの絡みが楽しくなる気がするのだけどなぁ。

あと、これだけ魅力的なキャラが揃っていて4人しか攻略できないとはどういうことなのだろう。・・・FDまで待てということですかそうですか。

なにはともあれこれから合宿に練習試合と盛り上がりをみせてきたからwktkしつつ進めますかー。

紫苑の声は関智一がよかっt(ry

第三話「好敵手たち」

今回初のお披露目となったフライングサーカスの試合、実に面白いじゃないか!!対戦者同士の掛け合いとセコンドが引き金となり展開していく試合、そしてCGの魅せ方。(正直言うと)これまでの退屈が嘘かのような、試合ひとつでこれほど楽しさを見出せるのかとに驚きを隠せない。

第二話ではキャラが魅力的と書いたが、これは決して嘘でも間違いでもない。ないのだけれど、どうも個人的に「これまでに登場した全キャラ」掴みどころがなくてもやもやしてたりする。これはキャラ一個人の性格が問題ではなく、悠木いつかさんと鈴森ほたるさんの絵とそれぞれの声優さんが互いに作用しあって起きた、ある意味奇跡的なものだと感じている。プレイしているうちにだんだん慣れてくるかもしれないが、今はまだ気になってしまい・・・うまく言葉に出来ないが、とにかくもやもやする。今後これが解消されるかされないかで今作品の好嫌度が大きく変わってくることだろう。

第四話「わたしだって、戦いたい」

自分が上手にこなせることと、そのことを人に上手に教えられることとでは単純にイコールでは結ばれない。

「人に教えるにはそのことについて3倍理解していないといけない」ひぐらし魅音の言葉だが、今回主人公はフライングサーカスを真白よりも3倍どころか格段に理解しているだろう。それじゃあなにがいけないのか。主人公と真白の距離感だったり、ちょっとしたすれ違いだったり、言葉のあやだったり・・・他にも予期せぬ要因が絡んでいることがあり、単純なようでいてかなり複雑だったりする。

そんな複雑な問題を、モンタッタを通じて上手に解決していく展開はほんとうに綺麗で上手にまとまっていて、純粋に感動できるものとなっていた。これまでどこか、主人公は過去にトラウマを持ってはいるがなんでもそつなくこなす人物と思っていた分、余計に強くそう感じたのかもしれないが・・・この物語は主人公の成長も視野に入れている物語なんだなぁと。

そして、真白がこれまでどことなく印象が薄かったのはこの話を作るための伏線だった、と考えるとキャラの掘り下げ方も秀逸。フライングサーカスの件といい、シナリオを担当している木緒なちさんは敬服に値する。

第五話「嵐の前の」

・・・うん、まぁ、見事すぎるダレ具合に乾杯。

話のひとつひとつが丁寧に彩られていて読んでいて引き込まれるものがあるし、フライングサーカスの基本的な知識はこれから楽しむために必要だってことも理解はできるし、キャラの立ち位置を定めるのも絶対に欠かせないことだってのも理解は出来る。

ただ、これほど展開が動かないと 退 屈 なんです!!海でみんなとの練習試合、これは見せてくれてもよかったんじゃないか?!今後重要な役割を果たすであろうキャラは 今 後 登場させれば話は短くまとまったのではないか?!中間テストのあとは期末テスト!!そう、これが普通の流れだなにも問題はない。だ け ど そうした展開にしちゃうと、似た話をすぐに2度見せられたら 飽 き る んです!!!!写 ル ンです!!!!!!

・・・・・・これからの展開に期待して・・・。

第六話「決戦、そして」

お、おもしれえええええええ!!!!!!!!

フライングサーカスの試合もさることながら、キャラ同士の駆け引きや感じ方が交錯し、ほんとうに素晴らしくいい味を醸し出している。

あまり登場していなかったキャラもここぞとばかりに顔を覗かせ、今後の展開・・・というかそれぞれの目標が見えてきて、更なる盛り上がりを期待できる構成がまた素晴らしい。

とりあえず第三話時点での、「キャラへの違和感」云々が今回で完全に払拭されたが、これから個別にも入るし、今話でキャラの印象がかなり変わった、ということを含めてつらつら書いてみることにする。

明日香は怖い。とにかく怖い。晶也が戦慄していた決勝戦を目の前に、楽しそうに笑う明日香の一枚絵で同じく鳥肌が立ってしまった。このまま成長を重ねれば、ほんとうに晶也を超えてしまうのだろうか。

みさきは不安。練習試合のときから真藤さんという目標を持っていたが、みさき本人との試合では手を抜かれ(少なくともそう見えた)、明日香との試合で本気を出され(少なくともそう見えた)、決勝戦で真藤さんは敗北。こうも胸を衝く展開が続けば・・・それがやる気に変わるか、はたまた嫌気がさすのか非常に不安である。あと、明日香と衝突しないかも不安。

真白は・・・いつも通り?前ふたりが全面に押し出され、すぐに影が薄くなってしまう不遇キャラのような気がしてきた。それはそうと、佐藤院さんが妙に推すのが気になるところ。

莉佳は他学校ながら隣人ということもあり、存在感が意外に強い。久奈浜で一緒に部活というフラグもできてるあたり抜け目がない。明日香は沙希、みさきは明日香、真白は虎魚。決まってライバル的ポジションがいるのに、莉佳だけ見当たらないのが気にかかる。謎の覆面や反則を繰り返していた娘と関係があるのだろうか。

ちなみに部長は我が道を行く。

明日香とみさきは恐らくメインだろうし、他学校キャラからというのも違和感があるから先に真白を攻略。

第七話「小さくても勇気」(真白ルート)

なにこのかわいすぎる生き物。あまりにもかわいすぎて頭がおかしくなりそう。

昌也は主人公お決まりの鈍感さを遺憾なく発揮し、そして・・・まさか自分から告白するとは!!

フライングサーカスの試合をもっと見たいという気持ちが強くあるが、真白の事で頭が満たされて・・・これはこれでありかなーと思ったり。

「あの不完全燃焼女は俺のコーチ人生を賭けて灰にしてやる」

感動して思わずメモった昌也の言葉だが、まだ実現できてないんだよな。・・・そしてもうひとつの約束も。

第六話からの流れとして考えるとダレてしまった感は否めないが次で最終話だし、真白とのいちゃいちゃはもちろんフライングサーカスの試合もがっつり楽しみたい。

・・・・・・真白ちゃんまじ天使。

最終話「ありがと、先輩」(真白ルート)

ふたつの約束から織り成すストーリーという観点からみると非常に完成度が高いと思うが、第一話から全体を通してみると非常におざなりで丸投げ。

だがしかし、今ルートはまごうことなき前者のストーリーであり、だからこそ秋大会の模様や前話で張られた伏線等、すべてひっくるめて「丸投げ」ではなく、文字通り「語る必要はなかった」という言葉で事足りる。

ただひとつ、虎魚はどのルートで活躍するの・・・?

第七話「強がる優等生」(莉佳ルート)

前にも書いたように、莉佳の場合ライバル関係にあたるキャラがいないと思っていたが、黒渕さんを絡ませてくるとは予想外だった。といっても真白ルートで虎魚と対決する流れになると信じて疑わなかった自分の予想はあてにならないけれどww

莉佳よりひとつ年上のだけの晶也。そんな晶也が莉佳の不安に感じていることや無理していることを的確に指摘できているところをみると、とても歳相応には見えなくて違和感が先行してしまう。が、それは以前、自身が過去に似たような境地に立ったことがあるからこそアドバイスをしてあげられるだけのこと。プレイしているとどうしてもそのことを忘れがちになってしまうのが・・・いやこれは完全に自分の落ち度なのだけれど、もう少し昌也の過去のシーンを入れて欲しいなぁという贅沢なことを思ってしまう。

莉佳の成長していく様は、少しずつだけど着実に一歩ずつ。それが実感できるようになっていて、とても読み応えがある作りになっているところが今ルート最大の見せ場と言ってもいいだろう。

それにしても黒渕さんが挑発する様子は、腹が立つというより笑ってしまうww声優がどうの、立ち絵がどうのという問題ではなく、ADVで表現する事自体無理を感じるのだが・・・ww

最終話「変わらないもの」(莉佳ルート)

何事も楽しむことが重要。

フライングサーカスの辛い練習を頑張れるのは、フライングサーカスを好きだから。フライングサーカスの知識を得たいと思うのは、フライングサーカスが好きだから。フライングサーカスで試合に勝ちたいと思うのは、フライングサーカスが好きだから。フライングサーカスを続ける理由、それももちろんフライングサーカスが好きだから。

「好きなことは楽しく」それはあたり前のことかもしれないけれど、物事を進める上で、もっと大きく言ってしまえば人生において重要な立ち位置であったりするわけで。楽しいと心の底から思いずっと続けてきたことが、いつしか「楽しむこと」から「義務」へと変わってしまうことがある。

「自分はこれが好きなんだ。これをしている時が一番楽しいんだ」と気付かぬ内に思い込み、そうなってくるといずれは熱も冷めてくるものだろう。

・・・とまぁ話は逸れたが、これは間違いなく佐藤院さんルートだった!!!!(断言)

莉佳の努力があってこそというのは百も承知だが、的確なアドバイスをした昌也と佐藤院さんに絶え間ない拍手を送りたい気持ちでいっぱいであります!!!!

それにしても最後の黒渕さんの種明かしみたいなのは正直いらなかった・・・どうしてこう話を綺麗な方向に持って行こうとしちゃうかね。あと、黒渕さんは当初からもっと莉佳と絡んでいた方がより熱い展開になったと思う。

第七話「あたし、FCをやめるから」(みさきルート)

みさきはフライングサーカスに興味をなくした・・・ように見える。しかしそれは間違いで、圧倒的な質の違いを見せつけられて戦意を喪失した、というのが正しい。みさきの性格上、それを表情や行動で表に出さないタイプ。だからこそ一見するとそれは、フライングサーカスに興味をなくした「ように見える」のである。そこに気が付けるのは、その道を一度通過している人だったりするわけで・・・晶也の過去と上手に絡み合わせて展開していく物語はあまりにも秀逸で、圧巻の一言に尽きる。

挿入歌の入り方もほんとうに素晴らしく、みさきの声優、浅く・・・紺野由梨さんの演技も相まって、自分に残された道は涙腺崩壊しか残されていなかった・・・。

最終話「届けたい気持ち」(みさきルート)

「俺がみさきを届けてみせるから。絶対に届けてみせるから」

「届けるって、明日香のいる場所に?」

「違う。そういうことじゃない」

「じゃ、どこに?」

「今のその滅茶苦茶な感情から目をそらさなくても歩ける場所だ」

これはみさきのためでもあり、同時に晶也のためでもある。

ずっと停滞していた晶也が、そのきっかけを作ったみさきが、ふたりでともに一歩前へ進む。そんな今ルートはみさきルートというよりも、晶也&みさきルートといった方が正確だろう。

書きたいことは山ほどあるけれど完全な蛇足になってしまうから敢えて書かないことにする。・・・とにかく熱く、そして成長を楽しむ物語だった。

第七話「空を飛ぶ夢」(明日香ルート)

第六話にて「明日香は怖い」と書いたが、それが今回払拭された。怖いんじゃなく、心の底から楽しんでる姿を怖いと感じただけなんだな、と。こうして文字にしてみるとそんなの最初からわかっていたように思うが、あの時は晶也に感情移入というか、雰囲気に流されて怖いと感じてしまったのが原因だろう。新しいフライングサーカスの形。誰よりも強いと思っていた真藤さんの敗北。そして、それを見て笑う明日香。前にみさきルートを攻略しているから乾沙希に対する滞りも特になく、すんなりと受け入れられているというのも大きい気がするが。

真白ルートでみさきと勝負したら吐いてしまい、みさきルートでもあそこまでしてようやく飛べるようになった晶也が、こうもあっさり飛べてしまうのは納得がいかなかったりする。メインルートが明日香という点で、尺の都合上仕方なかったのかもしれないが・・・動機があまりに弱いのがやはり納得出来ない。

比べてばかりなのもどうかと思うが、みさきルートと今ルートとでは目指すべき目標が「乾沙希」と同じなことも気掛かりだったりする。この点のみでいえばまったく違う展開を見せてくれるだろうしあまり心配していないが、だからこそ続きが気になる。

最終話「蒼の彼方へ」(明日香ルート)

これまでのどの試合よりも熱く、そして楽しそうに空を翔ける様が心に響いた決勝戦だった。

フライングサーカスの黎明期。今でこそほぼすべてにおけるスポーツは形式張ったものとなっているが、裏を返せばそれまでに、たくさんの試行錯誤が行われていることと思う。それを今回、架空のスポーツとはいえ成長の過程を目の当たりにでき、感動と興奮の心証を与えられた。

どのルートでも楽しく飛ぶことをひとつのテーマにしてきたが、明日香はほんとうに最初から最後まで一貫してそのことを大切にしていて、プレイしていてほんとうに気持ちよく感じた。

グランドエンディング。

葵さんが空を飛ぶ理由があるのではと少し期待したけれど・・・いい締め方。


佐藤院先輩が好きすぎて辛いです。

こういった熱血部活モノに欠かせないのは練習風景と試合風景のバランスだと思っている。

今作品はフライングサーカスという特性上試合時間が短く、それ故にどうしても練習風景に割を食うことになってしまい、そのバランスが完全に崩れていたのがほんとうにいただけない。どうせなら、せめて明日香&みさきルートだけでももう少し尺を伸ばして、練習→試合→練習→試合と2回に分けたらダレずによかったように思う。それに加えて練習試合もカットが非常に多く・・・残念としか言いようがない。

そして主人公である晶也。フライングサーカスのことに対しては案外と積極的に取り組んでいるように見えるが、しかしそれを含めてあまりに個性が弱い。というか受け身が強すぎると感じた。

とまぁ悪いところをまとめて書きだしたが、BGMと挿入歌はもちろん、個性豊かなキャラやフライングサーカスの設定と見どころが有り余るほどある上に、個別のストーリーも完成度が高く素晴らしい作品だったことに間違いはない。これほど熱くなって自然と涙がこぼれた作品は、これまでプレイしてきたゲームの中でも上位に入るほど。

ところで第一話の感想にて、空を飛びたいと思うかどうかが今作品の好嫌~と書いたが・・・残念ながらあまり感じず。不満が多くある中でもほんとうに良い作品なのは間違いないのだが、考えぬいた末★×6という結果に。

サブキャラも個性が(いい意味で)強く、今回4人しか攻略できないのがほんとうに惜しい。FDを考えてのことだろうが、そのときは是非とも佐藤院先輩とみなもちゃんを攻略対象に・・・!!!!

最後に、佐藤院先輩が好きすぎて辛いです。