あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

すみれ感想。

多少のネタバレあり。

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間(おまけ含む)   総合得点。

約21時間。         ★★★★★★★★☆☆。

本編終了時点でのキャラの印象。

モエ>ピンク≧多恵。

プレイした攻略順&おすすめ攻略順。

すみれ→雛姫(すみれLOVE)→あかり→ひとり→目の閉じた世界→離れぬよう、流されぬよう、ぎゅっと→雛姫(すみれLIKE)→おまけ全編(みずいろの日和ルートは本編プレイ中でも可)

好きなシナリオ順。

あかり>すみれ>雛姫。


OP終了時点での感想。

社会に出て2年という主人公が早くも悟りを開いてることに違和感バリバリだったりもするが、それ以外は案外楽しめてたりする。

120円の春同様、雰囲気もまったりしていて、やはりネットでのコミュニケーションという題材が大きな魅力。

とりあえずおまけである「みずいろ」はプレイせず、すみれを攻略してみよう。

すみれルート。

主人公について。

この対応はないだろーとか、このシーンでそんな台詞言っちゃう?ということが多かった。が、ここぞというとき行動に移れないのは過去が影響してるとわかった今、そこがまたリアルっぽくてたまらなくよい。ただ、普段の主人公(妹とのやりとり等)をみているとその設定をついつい忘れちゃったり。

学生時代に寝たふりを続けてきて、社会人になってから愛想笑いを覚えて。すみれの場合、学生時代に寝たふりを覚えて愛想笑いも習得するところまできて、更にははっちゃけちゃったりもしちゃって(ry

すみれが教室で叫ぶシーン。感動したと同時にハラハラもした。結果うまく転んでくれたからよかったものの、「なにあいつー」という流れになってたら今とは180度違う展開になってただろうし。

ぼっちは確かに誰にも迷惑はかけてないかもしれないけれど、最終的に自分との戦いになったりするものだったりする。その葛藤もほんとうに上手に表現されていてとてもよかった。

ぼっちのすみれもお兄ちゃんLOVEのすみれもどっちもかわいい・・・けど、ぼっちのときのほうが好みだったりするのはナイショ。

雛姫ルート。

どれだけの時間を掛けて自身を繕ったって、なんてことないことがきっかけで、それこそ一瞬で剥がれ落ちてしまうものだったりする。それは他者を拒むことだったり、感情を殺すことだったり、嫌なことからすぐに逃げ出すことだって例外ではない。

ただ、子供の頃の深い傷は例外で、なかなか癒えるものではなかったりする。そこで現れた救世主はネットでたまたま(?)出会った健ちゃんこと主人公なわけで・・・。

プレイヤーは、「待つ側」に立つのではなく、「助ける側」に立ちまわることが大切だとシナリオで訴えているわけで。そんなの主人公になりきってプレイしてるのだから当然といえば当然なのだが、どうしても今作や120円の春をプレイしていると、「待つ側」にまわってしまいたい気持ちが溢れてきたりする。待っていてもなにも解決しないのにね。

ということで雛姫ルートも無事完結。すみれルートを通して主人公も一皮剥けて印象が大分変わったり、すみれルートから繋がっているとは思わなくて驚いたり、すみれそっちのけで雛姫に構ってばかりいることに驚いたり、雛姫とここまできちゃったら付き合ってないことが逆に不自然と思ったり(ry

次は一番気になっている多恵ルート。どうして雛姫のことを知っているのか、男と偽るのか。・・・というか「Chapterメイ」とか表示されたけど多恵だよね?と不安を残しつつ進めてみる。

あかりルート。

堂々完結。

なにこの急すぎるファンタジー設定、と思いもしたがそれは伏線で、前2ルートでのあかりの謎の発言や謎の行動すべての伏線を回収し、それらが収束してラストを迎える。この一連の流れがとても美しく、ルートを別個にしていないその理由がようやくわかったり。

雛姫ルートのすみれにも言えることだが、雛姫といい関係が出来上がったのだから主人公とのやりとりをもっとたくさん見せてほしいと思った。スタートからここまで展開が駆け足で進んでいくため、悪い意味でたんたんと読み進める形になってしまったのはいただけない。

・・・なにを書いてもネタバレになりそうだが1つだけ。

幼いころの主人公があかりの2人目の母親を初めて見たとき、「最初から嫌っていたんじゃ仲良くなんてなれない」という言葉を残したが、それが心にグッと響いた。学校だろうと職場だろうと場所なんて関係なく、誰だって最初はその人を好きになれるよう努力しないといけないと思う。それはもはやこの世界に生きていく上での義務みたいなもので、最初から突き放してたんじゃ誰とも仲良くなんて出来ないし、必ず孤立してしまう。あかりが根本的に足りなかったものはまさにそこであり、主人公と出会ってそのことを知り、だからこそ主人公と雛姫に罪悪感というものを持つことができたのではないだろうか。

今ルートの出来はほんとうに素晴らしく、片岡ともさんの本気を見た気がする。ただ、まきいづみさんの声(幼少時除く)がどうしてもつよきすの祈り先生に聞こえてしまい終始気になってしまった・・・つよきすをプレイしたのが1年以上前と考えると、相当なハマり役だったんだなぁと今更ながら。

おまけ。

一通りプレイ。

ねこねこソフトの過去作は120円の春しかプレイしていないからほぼ全て知らないキャラだが、まぁそこそこ楽しめた。

一番気に入ったキャラは銀色の佐々井夕奈だったりしたのだが、調べてみると相当なヤンデレのようで・・・というより妹キャラ多すぎてわろたwwww妹検定とかなにそれ憧れるッ!!!!

ラムネの七海、そらいろの愛衣、そして煌めく乙女と秘密のユリあたりが気になったかな。


子供はネットを使っちゃダメーなんて風潮があるけれど、使い方さえわきまえればそこははけ口にだってなりえるわけで、実はそこまで悪いものでもなかったりする。ただやはり思春期であり成長途中であるがゆえ、変なサイトを除いてしまったり嘘の広告に騙されたり、いわゆるネットの罠にかかってしまうのが大きな問題なわけで。今でもなにかと対策が取られているけれど、それがもっといち早く、十分な形が整って、誰もが気軽にネットを使える環境がくることを願うばかり。

あかりルートの感想でも触れたことだが、一本道というのはしょうがない、というか最後までプレイした今となってはむしろこれしかないといった感じだが、やはりすみれと付き合ってるならすみれともっといちゃいちゃし、雛姫と和解できたのなら主人公ともっと絡めてほしかったし(一応サイド雛姫はあったが)、あかりの清算が終わったのならネット仲間4人でプリクラ以外の後日談もほしかったし、もっといえば主人公の親の再婚の話ももっと詳しくしてほしかった、というのが素直な感想。それに直結しておおまかな流れをみると、「全体的にストーリーを急ぎすぎている」という言葉がこの作品にしっくりきたりもする。

それ自体は完全にマイナスの要素だし、他にもパッチを当ててもなお誤字脱字ボイスの修正がされていないといった不満点はいくつかあるにせよ、それすらも許せてしまうシナリオの素晴らしさ。伏線もしっかり回収できたし、なにより最初こそ主人公をあまり好きになれなかったが、最後までプレイした今となってはしっかりと自立した「健ちゃん」に変わり、とても好印象キャラに。更にはOP含むBGMも相当レベルが高く、★×8という結果。・・・ただ、やはりそれだけに惜しい作品でもあったわけだが。