あかねぶろぐ。

永遠なんてないよ。

素晴らしき日々~不連続存在~感想。

多少のネタバレあり(3章までのメモは大いにネタバレあり)

あとで自分が見返すためのまとめなので、レビューというより雑記となります。

総プレイ時間。   総合得点。

約65時間。    ★★★★★★☆☆☆☆。

全章終了時点でのキャラの印象。

ざくろ≧司>羽咲>彩名≧皆守>由岐>鏡>卓司>希実香。

好きなシナリオ順。

素晴らしき日々(第6章)>第1章=第2章=第5章=向日葵の坂道(第6章)>第3章>第4章=終ノ空(第6章)


第1章 Down the Rabbit-Hole。

STORY:Aは掴みがとにかく弱い。

電波少女のざくろに近所に住んでる鏡と司の双子キャラ、そして由岐の両親は不在で4人で一緒に暮らす。完全に飽食気味なド定番。

由岐のギャグもとことんすべるわ日常生活で鏡の人を叩く行為が悪印象だったり。あと女の子同士て使いすぎ、同姓でも恥ずかしいものは恥ずかしい気が・・・厨二病設定と百合はよかったが。

とまあ第一印象最悪だった割に、ラスト~STORY:Bにかけてほんとうに夢中になれた。

厨二病や電波や推理や論理学や哲学や、これらすべてを盛り込んでストーリーが成り立っているにも関わらず、ごちゃごちゃした感じは少なくとっつきやすい印象。

序章とは考え難い展開に終始驚きっぱなしだったが、ここから徐々に謎が解けていくと思うとwktkが止まらない。

・・・あと、つかさとかがみってもろらきすたやんww

第2章 It’s my own Invention。

引き寄せの法則の最終形とでもいえばいいのか、狂気に満たされている・・・というか狂気しかないストーリー。

いじめの描写や卓司の宗教的な思考や言動、なにより電波具合が度を過ぎてる。電波なくしてこのストーリーは語れないのは百も承知だが、途中少し飽食気味に。狂気テキスト半分カットくらいが読みやすい気がする。

卓司は長期間に渡りこれほどまでに酷いいじめにあっているのに、1人でいるときはあまり考えないのは不自然な気がした。まぁ根っこから腐ってる人間はそういうもんなのかもしらんが。

特筆すべきは、1章との絡め方が秀逸ということ。前章と時系列が同じ(全く同じではないが)の卓司視点というだけでなく、黒波動の根源の正体や種明かしなど、電波ゆんゆんな中でかいまみえる伏線の回収がたまらなく心地よい。

しかし、伏線を回収してる一方、また新たな伏線を張り巡らせている。まだ2章だし考えるのは早いとはわかっているが、今後それらの伏線を回収できるのかと不安に思える。

・・・あと、ひぐらし目明し編となんとなく被ったり。

第3章 Looking-glass Insects。

希実香エンドはいじめの被害者が知恵を絞って加害者に立ち向かい打ち倒していく様やヒロインがピンチの時に遅れて登場するヒーローという王道展開、その他ざくろと卓司が出会った必然性や無駄なく張られた伏線を回収(といっても極々一部)とこれまでの章のことを考えればあり得ないほどのハッピーエンドだった。更にいえば2章での希実香の気持ちを知ってるがゆえに感動を覚える作りになっているシナリオは流石としかいいようがない。

それとは一転、ざくろルートのなんと酷いことか。こちらのルートが作品においての本筋というのはいうまでもないが、あまりに酷すぎる。卓司へのいじめがピークと勝手に思っていた分あまりの衝撃にリアルで吐きそうに。こういうのは耐性ある方だがあまりに度が過ぎている。

いじめ箇所に触れなければ、中二病としか思えなかったざくろの発言や自殺の原因、卓司の時間感覚の謎等、2章共々いくつかの謎が小気味よく明かされていく展開がほんとうに秀逸で驚かされる。それと同じく謎はやっぱり増えていく・・・次章あたりから解決編になるのかな?

とにもかくにも冒頭のざくろがかわいすぎて久々に萌えてしまった。余談だが、初めて萌えたのがMS小隊のアイナ・サハリン、次いでとらドラ!の大河、次いで暁の護衛の妙、そして今回のざくろと4回目。二次元に浸かって15年以上経ってこれだからかなりレアなことだったり。


以下、3章までのメモ(大いにネタバレあり)

創造者=間宮卓司。

破壊者=悠木皆守。

調停者=水上由岐。

1、2章では由紀と皆守は他者から認識されているが、3章でそれら全てが卓司に変わっている。

卓司が三重人格とするならば、由紀と皆守は卓司が生み出した幻?卓司にはなんのプラスにもならないのに?

ざくろが卓司に恋心を抱いたことから発生した幻影?しかしそれだと他者にもそのように認識されるのはおかしい。

世界線によって違うとすると、3章で彩名が言っていた、ざくろが宇佐見の話を信じスパイラルマタイ=自殺をすることが引き金になり決定する?しかしそれだとざくろの死以前に植え付けられた記憶は一体?卓司によるもの?なんのために?

全ての世界の記憶を共通していると思われる彩名は、卓司とざくろによって悪魔と共通された認識をされる。未来を知っているからこそ傍観者でいるしかない?1章でざくろは何故卓司とデートをした記憶を持っている?記憶の継承は彩名だけのものではない?

羽咲が持っていた人形=鏡?リリルを実体化させたように若槻姉妹もまた卓司によって生み出された幻?由紀が鏡をおんぶしていたが人形になっていた。そうすると何故他者から若槻姉妹が認識されている?(2章途中で卓司以外認識してないが救世主の信者によってレイプされている)また、司の存在は?そしてやはり自分にはプラスにならない者をわざわざ創り出す必要性は?

3章で20日を越えても世界は続いていた。ざくろが宇佐見と会わなかったことにより世界が変わった?そもそも終の空など存在しない?しかし1章では人々の存在が消えていた。由紀がざくろの話を信じたことで世界が変わった?

・・・他にも書きたいことが山積みだが、続きが気になりすぎて発狂しそうなので中断。


第4章 Jabberwocky。

ネタばらししちゃえばこんなもんかー。推理小説といよりは手品の種を明かされたみたいな感覚に近い。

ストーリーの軸となる卓司と由紀と皆守や鏡や司にもいえることだが、一番強くそう感じたのは各個人の脳の捉え方について。3章まではなんでもありな展開のようでいてその実他章との絡め方が秀逸で、電波ゆんゆんな中でもしっかり伏線を感じさせる構成だったのに対し、4章で事実を知った途端本当になんでもありな展開だったと理解し拍子抜けといった感じ。

3章までの膨大な伏線を回収するには確かにこれしかないとは思うけど、だからこそもっと意外な展開を期待したってのが本音。

また1からプレイし直せば楽しめる作りになってるのはわかるんだけど、あれだけのテキストをもう一度読み進める気力もないなーとか。まぁまだ5章6章とあるし、そこに期待するかな。

第5章 Which Dreamed It。

真相の中の真実・・・真実の中の真相と言った方がしっくりくるかな?4章プレイ後じっくり考えれば大方の予想は付くのかなーとも思うが、ノンストップでここまでプレイしたからこそ全ての新事実に虚をつかれる形となった。

4章とは違い、ただただ事実を突きつけられるわけではなく事実を知ってからの展開だからか、辻褄合わせがとにかく楽しい。鏡の強姦シーンなんかはあまりに滑稽で(ry

あと、急に(4章からだが)登場し重要な役回りをする木村が少し不自然に思う。・・・ただ単にこのキャラが好きじゃないだけってのもあるが、もう少し構成を練って既存するキャラ内で上手にまとめれんかったのかなー。

第6章 JabberwockyII。

素晴らしき日々

皆守と羽咲視点から考えてというわけではなく、この物語においてこれ以上ないハッピーエンド。

卓司の母親の悪→善への認識転換は誰もが予想の出来るいわば王道的な展開だが、だからこそ感動的に彩られている。悪の根元は誰かと考えたとき、白蓮華協会の教祖が真っ先に思い付く。ただこれはいわゆる責任転嫁に近く・・・騙す方と騙される方どちらが悪いといえば確実に前者だが、後者は騙されない努力(誰かに相談したりそれについてを調べたり)ができるわけで。じゃあ騙されるに足るきっかけを作った卓司の父親が悪いかというと絶対にそんなことはないわけで。

全は一、一は全。結局ばらばらだった歯車が偶然にも噛み合い回りだし、いくつもの物語を生んだにすぎない。そう考えて行き着く先は、全員が何かを信じて生きていたという事実。母親は教祖を、卓司は母親を、希実香や赤坂、北見等は救世主を、そして由紀は皆守を、羽咲は皆守を、皆守は羽咲を。

そうした結果、救世主を信じて自ら空に還すことを選択した多数の人がいたことや卓司と由紀が消滅したことも含め、この狂気に満ちた物語を締めるに相応しいハッピーエンドと思う。

・・・この考えでいくと宇佐美と亜由美はどうなんだろう。ざくろは宇佐美達を信じ、宇佐美達は過去を信じた。しかし実際アタマリバースの直前怖がってたのをざくろが無理矢理~だったしなー。あとは城山・・・はともかくざくろの担任の先生。揚げ足を取る訳じゃないが、地獄への道が幸福なら、あの先生の場合はどうだったのだろう。死ぬ≠地獄というのは理解しているが、どうも腑に落ちなかったり。

まぁ細かいこと言い出すとキリがないし、今までの章の中で一番楽しかったし満足。

てか木村にもしっかり理由がったのね・・・悪いように言って恥ずかしいww

向日葵の坂道。

1つの終わり方としてはありかなーと。

以降は想像にお任せ。この作品として考えれば多少投げやりな気もするが、こういう形の終わり方は嫌いではない。

由紀との限りある時を楽しむ、かぁ・・・なんか切ない。そして羽咲がますます皆守好き好きになっててわろたww

終ノ空

うわー最後の最後にしてやられた!!!!

考えてみりゃそうだよなーこの作品がそう簡単にあっけなく終わるわけないよなーぐわああああもやもやするううううう!!!!


最後までプレイして、あまり肌に合わなかったなーと。そう感じたのがやはりというべきか、4章での伏線回収で拍子抜けしたのが大きかった。そこから徐々に持ち直しはしたが、結果★×6に。TV版エヴァ人類補完計画はすごく好きだから、テキストはすごく惹かれるものがあった。

結局ざくろと彩奈方面の直接的なネタバレはないまま終わりなのが悔やまれる。もう一度プレイすればわかるようにできてるのかな?もうそんな気力もないけどww

全編通してBGMがとにかく秀逸。サントラ欲しいけどプレミア付いてるのな・・・まぁ買うけど。

幸福に生きよ!